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臥龍院(がりゅういん)
木造茅葺寄棟造り平屋建付属建物一部瓦葺、倉庫2階建、59坪

構想10年、工期4年、河内寅次郎がその情熱をもっともそそいだ建物です。この母屋は周囲に調和した均整の美を取り入れ、屋根は茅葺、農村風寄棟の平屋建てとして全国各地より吟味した銘木を使用し、隅々にまで計算し尽くされた設計です。相談役に茶室建築家の八木氏、施工は大洲:中野寅雄、京都:草木國太郎の名大工が手掛け、建物細部には千家十職、絵画も当時の大家に手によるものです。材料の精選、着想の秀抜、加えて名工の卓越した技術が相まって里には稀な名建築となっています。
迎礼の間(げいれいのま)
(臥龍院玄関)
入口の額「花は開く太平の春」は宇治萬福寺黄檗宗、三筆の一人「即非如一の筆によるものです。割り竹を敷台とし、天井にも細工が施され、質素さの中に工夫が籠められています。
清吹の間(せいすいのま)
この部屋は夏向きに造られており、北向きで風通しがよく、天井は他よりも高く、涼しさを感じさせる細工が随所に見られます。
神棚の下の広い書院の欄間には、桜の花に筏で春、右側には水玉で夏、左側の壱是の間との間の欄間には菊水で秋、仏間のと間には雪輪窓で冬とそれぞれ水にちなんだ彫刻がなされています。
壱是の間(いっしのま)
この部屋は格調高い書院座敷です。。丸窓、濡縁、障子戸、天井板などに桂離宮様式が取り入れられています。畳をあげれば能舞台となり、床下には備前焼の壺が置かれ音響効果を高めてあります。また、数寄屋部分との調和を図るための配慮も見られます。特に。床柱は杉の四方糸柾、長押は杉の磨き半丸太、欄間彫刻は優雅な野菊、鳳凰の透かし彫り、障子戸、天井板には春日杉の中杢を使用するなどの工夫が見られます。
霞月の間(かげつのま)
この部屋は京都大徳寺玉林院の霞床の席に案を得ています。違い棚を霞に見たて、掛け軸には富士山が描かれており、丸窓の奥には仏間があり蝋燭の明かりが灯されると月明かりのようになり、月に霞で霞月の間というわけです。右手の襖もあえて鼠色で薄暮を表現し引手にはコウモリの細工が施されています。壁の一部を塗り残し、荒れた農家の風情を表し、さびさびの表現がされています。和紙で仕上げた天井、床柱を省いた通し落とし掛け、縁側廊下には仙台松の一枚板が使用され、時雨高欄など、細やかな細工が施されています。